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ピザ発祥の地であるイタリアでは、「生地は命、チーズは魂」と言われるほど、チーズはピザの味わいを左右する重要な要素です。イタリア産チーズならではの新鮮さ、豊かなコク、そして複雑な風味が、ピザ全体を芸術的な味わいに昇華させます。本場のピッツェリアがイタリア産にこだわる理由を深掘りします。
イタリアのピザ、特にナポリピザの定番には、熟成させないフレッシュタイプのチーズが欠かせません。
イタリア産チーズの代名詞ともいえるモッツァレラは、加熱するととろけて糸を引く、ピザに必須のチーズです。
水牛の乳から作られるモッツァレラ・ディ・ブッファラは、牛乳製のモッツァレラよりも濃厚なコクと風味があり、特にマルゲリータのようなシンプルなピザでその真価を発揮します。このミルキーで癖のない味わいが、トマトソースやバジルと見事に調和します。
モッツァレラ生地の中に、細かくちぎったモッツァレラと生クリームを詰めたブッラータは、ナイフを入れた瞬間に中からクリーミーなフィリングがあふれ出すのが魅力です。焼き上げたピザに乗せることで、濃厚でリッチな味わいと、見た目のインパクトが加わります。
モッツァレラ以外にも、ピザの味わいに深みと個性を与えるイタリア産チーズは多数存在します。
4種類のチーズを使う「クアトロ・フォルマッジ」は、イタリア産チーズの多様性を楽しむ代表的なピザです。
世界三大ブルーチーズの一つ、ゴルゴンゾーラは、その青カビ特有のピリッとした塩気と刺激的な風味が特徴です。クリーミーなドルチェタイプと、より辛味の強いピッカンテタイプがあり、ピザに深みとパンチを与えます。一般的に、ハチミツをかけて食べると、塩気と甘みが絶妙なハーモニーを奏でます。
「イタリアチーズの王様」と呼ばれるパルミジャーノ・レッジャーノは、長期熟成されたハードチーズです。強い旨味(アミノ酸)と塩気があり、ピザにすりおろして振りかけることで、濃厚なコクと香ばしさを加え、全体の味わいを引き締めます。
さらに個性を加えるチーズとして、羊の乳から作られ強い塩気を持つペコリーノや、溶けやすくコクのあるタレッジョなどがあり、ピザのトッピングや隠し味として使われることで、ピザのバリエーションを広げています。
本場の味を楽しむために、チーズの特性を意識した食べ方を試してみましょう。
イタリア産チーズの美味しさを最も感じられるのは、トッピングがシンプルなピザです。
水牛モッツァレラなど、フレッシュさが命のチーズが使われているピザは、熱々の状態で食べることで、チーズが持つミルキーな風味ととろける食感を最大限に味わうことができます。
ゴルゴンゾーラなど塩気の強いチーズが使われているピザには、プロシュート(生ハム)やルッコラなど、塩気と香りを引き立てるシンプルな具材との組み合わせを選ぶことで、イタリア産チーズならではの奥深い風味を堪能できます。